そもそも、CP-Masking Artに用いられるツール「CP-MASK」は、性に対して「表向きは閉鎖的な」某国において開発された。

 この某国は、公共良俗に反する映像・画像・春画などを公の場において公表することを禁止しており、これを犯したものは法により罰せられるらしい。どの程度の罰なのか私は知ったこっちゃないので、暇な人は自分で六法でも引いて調べると良いだろう。まあ、こんなところを読んでる人は余程暇なんだろうから調べて見れば?でも、調べたからって結果をメールで送って寄越すのは、うざってえから止めるように。

 余人はどうあれ、私はこの法律に特に不満は持ってない。万戸なんざいじってなんぼだから。純粋に万戸が見たくて、このようなことを叫んでいる人は人生を考え直した方が良いだろう(大きなお世話)。珍宝所持者の意見としては、他人の珍宝を拝みたくはないので、できれば法律を現状のまま維持して欲しいくらいである。ただ、折角の裸体に、こ汚いモザイクがかかるのは許せん!という意見には大いなる賛意を表明しておく。

 話をCP-MASKに戻そう。このツールがどのような目的に使われるかというと、上記の法に引っかかる画像の任意の部分(多くの場合は万戸・珍宝)にマスクをほどこす際に用いられる。このマスクの味噌はQ0やFLなどのような単純なパターンマスクではなく、外すためにキーワードが必要となる点である。マスクパターンがキーワードにより千変万化するため、キーワードを知らねばマスクを外すことができないのである(建前は)。

 このキーワードにより変化するマスクに目を付けたのが、現在第一線で活躍しているCP-Maskアーティスト達である。従来の(フォトレタッチなどに見られた)「当たり前」なフィルターに食傷していた彼らは、Cp-Maskが織り成す紫の世界(*注)に一目で魅了された。そして、或る者は部分的に、また或る者は画像全体にCp-Maskをほどこしていったのである。


*注釈
紫の世界
普通のフォトにCP-Mask処理をほどこした場合、処理部は紫寄りの色合いになることが多い。このことからCP-Maskingアーティストには「Purplish」の呼び名もある。また、イラストに処理をほどこした場合は青みが出ることが多いことから、イラストベースのCP-Maskingアーティスト(少数ではあるが存在する)には「Violet Captive」が用いられる。ちなみにフォトベースのCP-Maskingアーティストは「Purple Captive」である。